Oさんが、以前、成城大ルートに行った時はフォローだったそうで、リードしたいとのこと。どうせなら、Ⅰ峰下部岩壁の中央ルンゼから継続して登りたいとのことだが、下部岩壁は崩壊が進んでいて脆いと聞くので、今回も上部岩壁だけにし、剱岳山頂を目指すことにする。
自分は2年ぶり。自分の中のベスト5に入る好きなルートなので、楽しみだった。
【9月20日】晴れ、曇り
立山駅では、切符を買うまでに2時間以上、ケーブルカーに乗るまでにも2時間以上の待ちで、予定が大幅に狂う。すごい人人人。コロナの自粛は終わったんだなあと実感。
16時、剱沢着。昼前には剱沢に着き、剱沢の雪渓や下部岩壁の様子を偵察する予定が、できなかった。
【9月21日】曇り、晴れ
長次郎谷の雪渓が崩壊との情報が小屋前に出ていた。となると、池ノ谷方面に行くパーティは少ない→源次郎の縦走やクライミングルートは激混みと予想して、3時にテン場出発。
剱沢の雪渓をシュルンドに気をつけながら下る。暗いしガスもかかって、平蔵谷出合を見逃してしまい、登り返して源次郎尾根へ取り付いた。
以前登った時は夏だったので、蒸し暑く体力消耗したが、涼しくて快適だった。コルから縦走路を離れ、藪を漕ぎ中央バンドへ。取り付きもわかっているので、速かった。
1ピッチ目 カンテ左凹角 30m Ⅲ
2ピッチ目 ランペ右上、カンテ回り込みテラスへ 20m Ⅲ+
3ピッチ目 カンテ左凹角沿いのフェース 20m Ⅳ
4ピッチ目 凹角、バンドを左トラバース、クラック、ハング下を左トラバース 40m Ⅴ+
5ピッチ目 左のクラック、フェース、左上、右上 40m Ⅴ
6ピッチ目 リッジ左の凹角 60m Ⅳ
自分は1.3ピッチをリードさせてもらった。核心の4.5ピッチはOさんリード。
以前、Ⅲ+に感じなかった2ピッチ目は、どうやらルーファイミスしていたようだった。カンテをすぐに乗っ越せばなんのことないⅢ+で、納得。フェースを登ってからカンテを乗っ越したので難しく感じたようだった。
4ピッチ目。Oさん、サクサク登っていく。左上しながら登って行く4ピッチ目は爽快だが、やっぱりA0してしまい、成長してないなあと反省。けっこう浮石もあったので慎重に登った。後続パーティの方は、フレーク剥がれて指を怪我したそうで、手が血だらけになっていた。
核心ピッチの記憶は鮮明に残っているつもりだったが、こんなふうだったっけ?と思うことが多く、記憶の曖昧さを痛感した。
縦走路に合流してからも、涼しくて快適。Ⅱ峰頭から懸垂下降するくらいで、あとはひたすら歩く。
あっという間に山頂。雲海がきれいだった。今年3度目の剱岳山頂。無事に登らせてくださり、ありがとうございました。
【9月22日】曇り
今日は、龍王岳南壁のクライミングをしてから下山する予定だったが、帰りも混むかもしれないので早朝下山。
自粛で静かなアルプスはもちろんよかった。でも、たくさんの人が笑顔で山を楽しんでいるアルプスもやっぱり好きだな。
時間ができたので、雑穀谷の岩場で少し遊んで帰った。
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