▼岩木山の標高1400メートル付近の稜線に雪洞を掘った。二時間近くかかってやっと中に入ることができた。それは掘り進むにつれて、スノーソーでも刺さらないような、うらやましいほどコチンコチンに硬い雪面になったから。▼まだ日も昇らない中、ヘッドライトを点けて歩き出す。強風によろめく体を建て直し、急斜面を登る。ガチガチの雪面にアイゼンの軋む音が冷たい風に消される。ラッセルがないから意外と歩が進む。山頂直下もアイゼン効かしてぐんぐん行くぞと思いきや、なんとひざラッセル。朝いちばんの体に堪えた。そんなときに言った一言「もう、柔肌は夜だけでいいよ!」▼「二月の岩木山は初めてだ」とOさんが言った。なんとなく自分も過去の山行記録を見てみたら、初めてだった。あらためて今日の山を思い起こしてみた。
いいねする