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北岳バッドレス 第四尾根主稜

まだ梅雨明けしないこの時期は、交通費が無駄になることが多いが、相棒が休みを取って3連休にしてくれたので、北岳四尾根に向かうことにする。

 

【7月15日】 快晴
広河原7:45-大樺沢二俣-下部岩壁11:10-上部岩壁取付17:00 泊
芦安Pに車を止め、乗り合いタクシーで広河原に向かう。バスは本数が少なく、また道路も山道で狭いため、乗り合いタクシーが重宝し、行列ができていた。バスより100円高いだけなので、お手軽である。
広河原から大樺沢登山道を登る。沢に入ると、大雪渓。重いからと軽アイゼンを車に置いてきたので、落ちている枝をストック代わりにして滑らないよう登る。
バッドレス下部岩壁へは、最近は第5尾根枝稜から取り付くのが安全で一般的なようだ。
第五尾根へは、C沢とD沢の間の尾根に上がり取り付く。しっかりした踏み後がついていて、迷わない。
下部岩壁は、ピラミッドフェース、十字クラックと、見ればすぐにそれとわかった。取付に目をやると、2パーティがいた。取付までには、雪面をトラバースしなければならず、後方パーティはアイゼンを持ってきていた。失敗したなあと思ったが、私達はフル装備で四尾根を登るので、少しでも軽くしなければいけなかった。
枝ストックで雪を搔いてステップを作り、なんとかトラバースした。が、シュルントが開いており、取付に飛び降りるのが怖かった。

5尾根枝稜は、ハイマツの生えた岩稜帯。残置は少ない。
後方パーティたちは、明日、軽装備で登るスタイルなので、取付を偵察したら下りていった。
2ピッチ登ったところから、左のガレている溝を登るりきると、終了点があり、トラバースすると、横断バンドのビレイ点があった。
テント1張りあり。先行パーティは、明日ピラミッドフェースを登るらしい。もう1組は下りていった。
トポでは、下部岩壁のルートが簡単にしか書かれていない。また、ここからは先行者もいないことから、横断バンドをトラバースしてから、ルートを探すのに少し手こずって時間がかかってしまった。下部岩壁だからたいしたことないだろうと思ったが、重荷を背負ってレイバックしたりクラックあったりで、フォローでも大変だった。下部岩壁だけでも6.7ピッチあったと思う。

やっと上部岩壁取付のテラスに着いた。予想していたより狭かった。2人用テント3張りくらいだろうか。見上げるとピラミッドフェースの頭が見えた。振り返ると富士山、見下ろすと御池小屋はテントがびっしり張られていた。
テラスは貸しきりだったので、とてもいい気分だった。明日は天気が崩れてくるので、昼前には頂上に着くように早出することにする。

 

【7月16日】 曇り
上部岩壁取付4:35-終了点8:20-北岳頂上9:00-白根御池小屋11:50

3時前に起床。富士山には小屋の明かりが見えている。御池小屋もテントに明かりが灯っている。重荷でスローペースだが、追いつかれないように頑張らなければ。
昨日は、つるべでリードする方が軽いザックでフォローが重いザック(水一人3リットル・テントなど共同装備が入っている)で登ったが、ザックを交換したり肩紐を調節したりと手間もけっこう煩わしかったし、何より重くてフォローでも自分は大変だった。
そこで、今日は作戦を変更する。重いほうのザックを相棒が背負い、フォローにまわってくれるとのこと。私が軽い方のザックでリードすることにして、ペースをあげることにした。
◆1ピッチ目
ハンドサイズよりやや広めのきれいなクラックを登るらしいが、持参したカムでは小さくて支点が取れないので、右側の凹角状に回り込む。
◆2ピッチ目
リッジの左気味を登り、さらに右上すると、傾斜の緩いクラックに出る。
◆3ピッチ目
クラックを登る。下部岩壁のクラックより大変ではなかった。
◆4ピッチ目
10mほど登ると三角の小垂壁のフェース。トポでは切っているが、そのまま登る。 短いのだが手がかり無い。自分的にはここが一番大変だった。そのまま、リッジを辿って、マッチ箱の頭まで。
◆5ピッチ目
懸垂下降
◆6ピッチ目
旧枯れ木テラスからリッジを左にトラバースし、城塞チムニーの下まで。
◆7ピッチ目
チムニーを登る。核心みたいだが、それほどいやらしくなかった。ハイマツでビレイ。

 

傾斜の緩い岩を登って、広い平らなところでガチャの後片付けをしていたら、ヘリコプターが何回かバッドレスに近づいてきた。後から聞いたら、Bガリーから登ろうとしていた人が雪渓から落ちたらしい。
踏み跡を辿り、登山道と合流。お花がきれいだった。頂上にはたくさんの人がいて、写真を撮るのも順番待ちだった。
もう10年くらい経つだろうか。北岳から農鳥岳に寄り、赤石岳まで6泊7日で縦走したことがある。南アルプスはお花畑がきれいな印象だったが、変わらずお花が咲き乱れていた。

 

【7月17日】曇り時々小雨
御池小屋-広河原

 

 

◆考察
・自分たちには、上部岩壁よりも下部岩壁のほうが難しく感じた。下部岩壁のトポがあっさりしているので、簡単なのかなと先入観があったからだろうか。
・1ピッチ毎の距離がとても短いので、60mロープだとリードした後、ロープを引き上げるのに大変だった。だからといって、2ピッチ繋げて登ってしまうと、屈曲してロープの流れが悪くなり、これまたフォローを引き上げるのが大変になる。なので、50m、または40mロープで十分だと思った。
・本当は御池小屋にBCを張り、身軽で快適に登りたいとも思ったが、全装にしたら渋滞にもあわず、静かにマイペースで登ることができたので、結果よかった。

 

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