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三連休

よく晴れているのだけれど薄暗い杉林の中を、滑らないよう靴底全体で踏み込むように意識して、アスファルトのような固い雪面を歩くと、雪の量こそ比較にならないほど少ないが、実家の近くの山を思い出してしまった。僕の実家の近くの山は、標高こそ千メートルには届かないが冬には雪の量が自慢である。昨年から単身赴任で住み始めた街の、隣の街から歩き始めるこの山に初めて登ってみて、さみしさも込めて実家の山を思い出しても許されるだろう。

先行して歩いていた年配の男女が一本杉で休んでいた。僕もザックを下ろして話しをした。それだけでうれしい。体が冷える前に先に進む。だだっ広い稜線に出ると、葉っぱが落ち切った樹林に明るい日差しが差し込む。神社やら、避難小屋やらを確認して進むと右側に太平洋が見えてくる。凪いでいる大きな海原に陽光が反射してきれいだ。山頂からは近くに五葉山、そして室根山。遠くには早池峰山、岩手山。奥羽山脈の白い稜線、焼石岳や栗駒山。単独で登ってきた男性が教えてくれた。今日は三人と話した。展望の素晴らしい太平洋沿岸のこの山は氷上山と言う。十分展望を楽しんでから下山した。

実は昨日鶏頭山に登った。連休が終わって明日から仕事だ。年の初めから、なぜか徒然な連休を慰めるにはちょうどいい山だった。

abcdef

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