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北穂高岳滝谷ドーム北壁 右ルート

Oさんから「ドーム中央稜行ったことがないから行きたい!」と、お願いされる。

え???今更?中央稜?

Oさん以外は数回登ってるしリードも経験済みなので、みんな腰が重い。それでも、中央稜の他に滝谷の他ルートを継続して登ろうということになり、計画していた。
ところが、天気がまたいまいち。昨年の夏も年末も、今年のGWもそうだった。連休になると天気が崩れて長引く。5日間の予報は初日を除き、ずっと雨。しかもかなりやばいくらいの大雨予報。とりあえず、今日1本でも登ろうということになり、出発する。

 

【8月11日】 晴れ 夜から雨
新穂高4:15-穂高山荘着11:55-発12:50-アプローチ道分岐15:15-北壁取付-登攀開始15:45-終了18:00-登山道合流18:30-穂高山荘20:15

 

大雨予報のため新穂高の駐車場は空いていた。昨夜も雨が降っていた。今朝はやんで晴れる予報。この1日にかけることにする。少しでも早く出発するために新穂高から入山する。
白出沢ルートには「通行不能」と看板が出ていた。「禁止」となっていないので、行ってみる。踏み跡はしっかりしていて、ピンクテープもついている。がけ崩れで橋が壊れてなくなっていたので、渡渉する。その5分後、トラバースしたがけ崩れの上から大きな音を立てて落石があり、みんなヒヤリと顔を見合わせる。
その後は快適なガレ場。穂高山荘が見えているのに遠かった。

なんとか昼には穂高山荘に着き、テントを張って準備する。時間的に北壁なら2ピッチなので登れるだろうとのこと。疲れた体に鞭打って、滝谷へ向かう。久しぶりの涸沢岳-北穂高岳ルート。昔はリズミカルに行けたのに、バランス能力落ちてきたので慎重にゆっくり下りる。登る。
北壁の分岐に着いた時にはとても疲れていたが、天気的に今日しかないと思うと頑張れた。
久しぶりの滝谷。やっぱり寒い。寒くて指先もつま先も感覚がなくなるくらいだった。

 

「積み木が重なったような脆い岩壁が多い滝谷の中で、ドームのみは硬い岩を谷の最上部に屹立させた爽快な岩場。そのうち北壁は、稜線のすぐ脇にある短いながら傾斜の強いすっきりした岩壁で、顕著なチムニーの左右にいくつかのラインが引かれている。いずれもフリーと人工のミックスだが、フリー化もされている。」と、資料にはこれだけ。
岩壁を見て、右ルートを登ることにする。ルート図もないし、グレードもわからない。情報のないクライミング。

◆1ピッチ目 35m
見た目はⅣ級ほどで簡単そうに見えたが、最初にリードしたSさん苦戦。浮石が多い岩でカチやガバなく、辛うじて2箇所ほど縦カチをピンチする時にほっとできるくらいの辛さ。ハーケン連打しているので、きっと人工ルートなのではないかとのこと。みんなで10bくらいはあるよね。。。と。難しかった。寒さと時間との勝負のため、集中して登れた。2人ほど立てるテラスでビレー。

◆2ピッチ目  40m
出だしは少しかぶっているハンドクラック。足はフェースを使える。少し行くとフィスト~リービになり、難しくなった。我慢して登っていくとまたハンドになり快適だった。10aくらいかなとのこと。

風が強くて、指も足も感覚なくなって、無心で登った。すごく高度感あるので、滝谷の雰囲気を感じながら登った。

予想していたよりも内容の濃いルートで、2ピッチでもおなかいっぱいになった。とてもいいルートだった。

もう少しで陽が落ちるので、急いで穂高山荘まで戻る。ぼんやりと霞んでいる細い月に見守られながら。たった1日しかないチャンスを有効に使えたことに満足だった。

 

【8月12日】 晴れ 正午過ぎから雨
穂高山荘8:00-上高地14:00

 

夜中、雨は降ってはやんでを繰り返していた。朝もガスって濡れてるので、下山することに。4日分の食料がどっさり残ってザックが重いし、雨であの白出沢を下るのは危ないので、上高地に下りることにする。久しぶりのザイデングラード、涸沢。雨予報にテントもまばらで寂しそうだった。
徳澤園で新メニューのコーヒーソフト(予想と違いコーヒーフロートだった)を食べてご満悦。上高地に着く前に、またぽつぽつと雨が降り出してきた。
たった1本しか登れなかったけど、何もできなかった昨年の夏よりはよかったと、みんな楽しく下山した。Oさんのために、また滝谷に行かないと!と、苦笑いしながら。

 

 

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