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猿倉温泉テント泊

【山行時間】
10日(土) 09:00谷地温泉ゲート-10:20猿倉温泉(テント設営)11:20-12:40睡蓮沼方面引返し-13:00猿倉温泉 20:00就寝
11日(日) 06:00起床 08:10猿倉温泉-09:30谷地温泉ゲート

【山行記録】
酸ヶ湯温泉から水道敷を経由して、櫛ケ峯コース指導票No.68にテントを設営し、駒ケ峯を目指す計画をたてたものの、酸ヶ湯での降雪は3日間で80㎝を記録し、とても泊りの荷を背負っては歩けそうにもない。事前に計画を変更して、谷内温泉から国道を歩いて、猿倉温泉にテントを設営し、猿倉岳をめざすこととした。

10日朝、横内駐車場にO女史さん、H男さんと集合し、まずは車で谷内温泉をめざす。銅像茶屋を過ぎて北八甲田の東側に抜けると空は晴れ模様。天気予報では津軽地方は雪であるが、南部地方は曇り時々晴れ。

谷地温泉入口につくと、冬期間休業のお知らせ看板。ゲート前に車を止めると除雪業者から苦情がでるため、とりあえず、谷内温泉駐車場に向かうが、重機による除雪中。再度ゲート前に戻り、除雪業者に事情を説明して、一番邪魔にならない場所を紹介いただきたい、と申し入れたところ、ゲート前に止めろとの指示。

さぞかしラッセルが深いかと、スキーでおそるおそる国道を歩き始めると、意外と下は固く、難儀することなく歩くことが可能だ。スノーシュのH男さんも遅れることなく歩いている。風は強いものの、青空のもと、国道は両側をブナの巨木に囲まれ、穏やかな天候である。

しかし30分も歩くと空が曇りだし、標高が上がるにつれ風も強くなり、国道上の猿倉温泉入口を示す大きな道路標識に着いたころには、すっかり吹雪模様となっていた。国道を左折して猿倉温泉に向かう道路を下ると、ところどころ吹き溜まりでは膝上のラッセルとなったものの、1時間半弱で猿倉温泉に到着した。

2m以上はあろうかという雪を屋根に載せた東屋を西側から迂回して、登山者が駐車場として利用する場所にテント設営する。H男さんは冬山単独テント泊の練習としてマイテント持参。O女史さんと私は、2.5人用のテントを設営する。いつものようにスキーで踏んだ後、ワカンに履き替えて踏み、最後はツボ足で踏み固め、スコップで整地する。整地をする際、H男さんいわく、水準器で水平を確認したくなりますね、とのこと。

H男さんのテントは3季用のテントなので、フライには通気性がなく、ベンチレータもない。降雪によりフライの裾が閉塞するとテント内は酸欠となる恐れがあるので、閉塞しないようにテント周りにスコップで溝を掘り、降雪に耐えられるよう、フライの張綱をしっかり張る。

大雪のため、とても猿倉岳には届きそうもないので、午後の散策は睡蓮沼とする。簡単な昼食後、サブザックに非常用装備とフラッグ30本を入れ、テント場から再度国道に出て、睡蓮沼に向かう。国道のつづら折りを登り切ると、風が向かい風となり雪が舞い、顔を上げていられないほど強い。フラッグを打って進むことも可能であるが、意地をたてて進むほどの目的地でもないので、引き返すことにする。

テント場に引返し、トイレ用に積んだ雪のブロック壁を見たH男さん、風除けのため、H男さんのマイテント周りにも雪のブロックを積んでみたいとのこと。スノーシュで踏み固めた後、2人でスコップでブロックを切り出すものの、粉雪のため、大きなブロックがうまく切り出せず、H男さんのテント周りに3段積むのに1時間弱を要した。

テント内に戻り、ガソリンストーブに着火し、雪を融かして水造り開始。前回はMSRのウイスパライトを使用し、900mLの燃料が5時間ほどで燃料切れとなったが、今回はドラゴンフライを持参。燃焼音はうるさいものの、火力調整は自由自在。夕食までに十分な時間があるので、弱火でゆっくり時間をかけ、4Lの水を作る。

夕食は3人で鍋を囲む。O女史さんとH男さんのザックからあれこれ具材が出てきて満腹となる。テント中央に新聞紙を広げてその上にA4サイズのべニア板が食卓。以前は、沢やさんが新入会員に、このべニア板を入会記念としてプレゼントしていたが、H男さんはもらっていないとのこと。このべニア板の作り方?をH男さんに伝授。

日が落ちてからは雪が深々と降り、夕食中も外に出て、テント周りの除雪を行う。夕食後、H男さんはマイテントに帰宅し、われわれも就寝の準備。ドラゴンフライは14時から20時まで連続運転してもガソリン燃料には十分な余裕があった。

寝袋に入ってからも、テントに積もる雪を、テントを叩いて払い落とし、テントの裾に積もった雪をテント内から手で押すのだが、吹き流し口の1/3ほどが埋まり、テント内から押すのも限界。夜中の1時に外に出て、スコップでテント周りを幅1mほど除雪した。

H男さんのテントも半分ほど雪で埋まっており、起きて除雪するよう声をかけるも、寝ぼけ声がするだけで、起き出る様子はない。仕方がないので、H男さんのテント周りもスコップで除雪。これって、冬山単独テント泊の素質はないということ? それとも、このような大らかさが冬山単独テント泊には必要だということでしょうか? 翌朝、H男さんに確認すると、声は聞こえたが、寝袋の中が温かくて、外に出たくなかったとのことでした。

というわけで、翌朝は吹雪模様の大雪となり、とても遠出できる状態ではないので、朝食後は谷地温泉にまっすぐ帰ることに決め、のんびり朝食をとる。ガソリンストーブに着火して、昨夜の残りの鍋の具材を片付け、起床から2時間でテントの撤収までを終える。

H男さんが、スノーシュよりもスキーが楽ですか、と質問したので、帰路、つづら折りを過ぎ、谷地温泉ゲート前の直線で、スキーとスノーシュを交換し、終点までH男さんがスキーでラッセルするよう指示。私は久し振りにスノーシュを履いて泊りの荷を背負い歩いたが、下りにもかかわらず、スピードがあがらず、スキー組から数分遅れて谷地温泉ゲートに帰着した。

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